決定力の低さ
日本人の決定力の低さが嘆かれ始めてから、長年経ちますが残念ながら未だに改善されていません。
プロでもキックは上手いのにシュートだけ下手な選手が結構います。
キーパー(GK)と1対1なのにシュートをゴールの枠から外したり、GKの正面にシュートしたりして、本人も周りも「あぁ…。」とガックシしてしまいます。
でもそういう選手は、逆に難しいシュートはあっさり決めたりします。
何故でしょうか?
理由
これには心理的な理由があると私は考えています。
普通、人はボールを蹴る時には無意識のうちに非常に単純なあることをしています。
お分かりでしょうか?
そう、「ここに蹴ろう!」と目印を決めているのです。
パスをする時にはもちろん相手選手を目印にしています。
壁に蹴るときでも壁にある線であったり、染みであったり、何かしらを目印にしています。
では、サッカーの試合中のシュートを撃つときにはどうでしょうか?
そうです。
シュートを撃つべき場所には目印がないのです。
と、いうかゴールの枠内で、かつ目印がないところにシュートしなければ入りません。
普段は全くしていない、「目印がないところにボールを蹴り込む」という行為を一番プレッシャーがかかった場面で要求されるのです。
つまりキックが上手いというだけではシュートは決まらないのです。
また、ボールというものは何故か本人が意識したところに飛んでいきます。
前述のGKと1対1でシュートを決められない選手は、以下のように心理的な問題が生じてしまっています。
- シュートを枠から外す:GK避けるために外に蹴ろうと意識し過ぎている
- GKの正面にシュート:GKを無意識のうちに意識している(目印にしている)
技術云々の問題ではなく、心理的な問題なのです。
対策
ですので普段からキックの練習だけではなくシュートだけの練習、何も目印がないところに蹴り込むという心理的な訓練が絶対に必要なのです。
GKがいないシュート練習だからといっていい加減にゴールど真ん中に蹴り込んだりしては何も上達しません。
下の図の〇で囲ったところ(下手ですみません…。)を常に狙うか、自分の頭の中でGKをイメージしてそれをかわしてシュートすることを繰り返し練習することが非常に大事なのです。
以上、今回はシュートの特異性についてお話しました。
では、また。
コメント