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芝と土のグラウンドの違いについて

サッカー解説

サッカー観戦

私は普段の週末は子供(U-13)の練習や試合を観て、Jリーグを中心に海外のサッカーもDAZNなどで観戦しています。
Jリーグも出来ればスタジアムで観戦したいのですが、昨シーズンの開幕戦以降は残念ながら新型コロナウイルスの影響で自粛しています。
本当に残念ですが、今は辛抱して皆の力でこのコロナ禍を乗り切りましょう!

日本と海外のサッカー

と、タイトルと全然違う話をしていますが、みなさんは日本と海外のサッカーで一番違いを感じるのはどこでしょうか?
よく言われるのは「フィジカルの強さ」ですが、私はズバリ「脚力」だと思います。

短い距離のスプリントは確かに日本人の方が優れている(専門用語では「アジリティーが高い」と言うのでしょうか)ように感じますが、カウンター攻撃の迫力や長い距離のキックなどトータルでの脚力を考えるとやはり海外のサッカーに遠く及ばないと思います。

原因

そろそろ本題に入りましょう。
日本と海外のサッカーでの脚力の差について自分なりに辿り着いた結論が、ジュニア~ユース世代を過ごしたグラウンド環境に起因している、ということです。

  • 日本:固い土のグラウンド(HG)
  • 海外:軟らかい土、芝(草)のグラウンド(FG、SG)

※グラウンドの種類

HG:ハードグラウンド
FG:ファームグラウンド
SG:ソフトグラウンド

日本で育成世代の選手がサッカーをプレーする固い土のグラウンドでは、固い=反発が高く少ない脚力で効率的に動くことができます。
スキーやスノーボード、車もそうですが足回りの部品を固めると反応が良くなるのと同じ理論です。

片や海外の軟らかい土、芝のグラウンドでは軟らかい=反発が低く脚力が少しグラウンドに吸収された状態でプレーしなければなりません。
これもスキーやスノーボードをされる方はよく分かると思うのですが、軟らかい板・ビンディング・ブーツを使用すると、反発力を使えず全て自分の力だけで操作しなくてはならず、身体への負担が大きくなるのと同じです。
また、芝(草)は適度に滑る固い土に比べスパイクの掛かりが良いため、更にその分関節や筋肉への負担も大きくなります。
このように固い土よりも軟らかい土、芝(草)のグラウンドの方が、身体に常に軽い負荷がかかった状態でプレーすることになり、このグラウンドの違いによる育成世代の日常的な負荷の差が、後の脚力の差となっていると私は推測しています。

グラウンド違いによる悪影響

グラウンドの違いによる脚力の差について触れましたが、脚力の差=走力・キック力の差だけではなく、実はサッカーにとってもっと重要な要素にも悪い影響を及ぼしています。

強いキックのスキル不足

海外の軟らかい土、芝のグラウンドでは弱いキックではボールは止まってしまいますので、短い距離でも相手の足元にビシッと蹴り込むような強いキックのスキルが身に付きます。
しかし、固い土の日本ではボールは弱いキックでもコロコロ転がって行ってしまいますので、結果的にあくまで海外に比べてですが強いキックの機会が少なく、そのスキルも身に付かないのです。

トラップのスキル不足

実はこれが大問題で、強いキックが少ない=強いキックに対するトラップをする機会も少なく、併せてサッカーで非常に重要な強いボールに対するトラップのスキルも身に付かないのです。

距離感把握のスキル不足

皆さんは普段固い土の上でプレーしている子供たちが、いざ公式戦などで慣れない芝(人工芝)の上でプレーした際に、ボールが転がってくるのをジーっと待っている間に敵にボール奪われるシーンを目にしたことはないでしょうか?
これもズバリ小さい頃からの経験で固い土の上のボールの転がり方を感覚的に覚えてしまったことにより、芝の上でのプレーに悪い影響を及ぼしているということなのです。

最後に

昔に比べ芝(特に人工芝)のグラウンドは増えたとは言え、まだまだ日常的に使えているのはほんの一部の限られたチームだけだと思われます。

日本でも芝のグラウンドが皆が日常的に使用できるくらいに普及して、そこで育成世代を過ごさせることが出来れば、日本のサッカーはもっと発展するでしょう。
そして、そうなることを心から願っています。

以上、今回は芝と土のグラウンドの違いについてお話しました。

では、また。

 

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