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急がば回れ

サッカー解説

以前、サッカーは基本的に陣取り合戦でリスクを負わず、手数をかけずにできるだけ早く前にボールを運ばなければならない、と説明しました。

では、具体的にはどうやるのでしょうか?
今回はそれを説明したいと思います。

まず質問です。
下の図で赤い網掛け部分以外は使用できないとしたら、狭いエリアと広いエリアのどちらがパスを回しやすいかお分かりでしょうか?

簡単ですよね。正解は広いエリア(右側の図)です。
サッカーでは一人ずつが守れる範囲は決まっています。
(凡そ半径1.5m程度のエリアでしょうか。)
スペースが広くなればなるほど守備がカバーできないエリアが増え、その分攻撃側はパスを回しやすくなります。
逆にスペースが狭くなればなるほど守備の網に引っ掛かりやすくなります。
下手をすると味方に邪魔される、なんてことにもなりかねませんね。

さてここで本題です。
下の図はジュニアサッカーでよく目にする、ボールを前に運ぼうとして失敗するシーンです。

サッカーのボール運び
最後尾の③番の選手がボールをキープしていて、早くボールをゴール前まで運びたいがあまりにそのまま真っ直ぐドリブルで侵入したり、パスを通そうとしたりします
結果は先ほど述べた通り、守備の網にかかりボールをロストしてしまいます。

ボールを前に運べないどころか、逆に相手からのカウンターを喰らうリスクすら負わなければなりません。

当然これはやってはいけません。

ではどうすればよいのでしょうか?

これも実は非常に簡単な解決策があります。

サッカーのボール運び
上の図のようにまず周りの選手がワイドに(できれば前後にも)広がってスペースを作りましょう。
そして基本的に守備は中央(ゴールへの最短ルート)を厚くしますので、サイドの空いたスペースを使えばリスクを負わずにボールを前に運ぶことができます。

遠くの目的地へ行くときに、最短距離だからといって信号も多く混んでいる下道で向かうのではなく、少し戻ってでも空いていて飛ばせる高速道路に乗った方が早く快適に到着するのと同じです。

「なんだ、こんな事かよ…。」と思われるかも知れませんが、大人でも実際にフィールドに立つとゴールの方向ばかりを向いてプレーしてしまう方、多いのではないでしょうか?

ご理解いただけましたでしょうか?
急がば回れというのはサッカーにも見事に当てはまりますよね。

では、また。

 

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