球蹴り遊び ≠ サッカー
何も教えてあげないと基本的に子供たちは『団子サッカー』をします。
みんなでボールを追いかける。
みんなでボールに群がる。
みんなでボールを前に蹴る。
そして、これが楽しいのでひたすらこれを繰り返します。
残念ながらインテリジェンスの欠片も感じられません。
これは『サッカー』という高度なスポーツではなく単なる『球蹴り遊び』です。
ボールタッチやパスの基礎練習、シュート練習、1対1や3対2の実践練習をした後でもいざ試合をさせると団子サッカーになってしまうケースがよくあります。
何故でしょうか?
理解度の低さ
子供が『球蹴り遊び』から抜け出せない主な原因は、サッカーというスポーツに対する理解度が低いということがあげられます。
例えばドリブルが好きな子はいつでもどこでも一人でドリブルをしようとします。
また、キックが好きな子はいつでもどこでも思い切りボールを蹴ろうとします。
一人一人が好きなことだけをするので、いくら練習をしようとも結果的に『団子サッカー』になってしまうのです。
理解度とは
サッカーというスポーツには、選手やボールのポジションによって基本的に果たすべき役割があり、それを理解できているかの度合いを理解度といいます。
まずは出来るだけ早い段階で子供たちに理解させるようにトレーニングしましょう。
ポジションごとの役割
FW(フォワード)
オフェンス
- シュートを撃つ
- ポストプレー(縦パスをキープ)
まずは得点するためにシュートを撃ちましょう
また、シュートを撃つ以外に攻撃の組み立てにもしっかり参加しましょう。
ディフェンス
- ボールを前に運ばせない
ボールを奪うことではありません。
まずは相手の攻撃のコースを限定し、遅らせることを最優先しましょう。
MF(中盤)
オフェンス
- ドリブル突破
- 裏のスペースにスルーパス
- 中央に縦パスを入れる
大事なのは前を向いてプレーすることです。
中盤の選手は攻撃のスイッチを入れるのが役割です。
キープすることを意識し過ぎて後ろ向きなプレーばかりしていると攻撃が始まらない、と覚えておきましょう。
ディフェンス
- ボールを前に運ばせない
- ボールを奪う
FWが攻撃のコースをある程度限定させてうれているので、その先回りをしてボールを奪い取りましょう。
サイド
オフェンス
- ドリブル突破
- クロスボールを上げる
サイドは中央に比べ、スペースがありますので積極的にドリブルで縦に仕掛けましょう。
また、サイドのプレイヤーは自分は『フィニッシャー(仕留める選手)』ではなく『チャンスメーカー(チャンスを作る選手)』であることを自覚しましょう。
ディフェンス
- カバーリング
同じサイドにボールがある時は、当然ボールを奪いに行きましょう。
また、逆サイドにボールがある時は、中央にスペースが空きがちなのでスライドしてきっちりとスペースを埋めましょう。
DF(ディフェンダー)
オフェンス
- オフェンス
- ボールをキープ
- 縦パスでボールを運ぶ
- ロングボールでボールを運ぶ
ボールを失えば即、ピンチです。
絶対にボールを失わないプレーを最優先させましょう。
ディフェンス
- ブロック
- 外に追いやる
まずは相手のシュートやパス、ドリブルをブロックしましょう。
ボールは奪えなくても構いません。突破を防ぐことができればOKです。
そして、出来るだけ相手をゴールから遠い外に追いやりましょう。
まとめ
大分端折りましたが、以上がポジションごとの大まかな役割です。
各ポジションで数個程度なので、子供にも無理なく覚えられると思います。
この数個の役割を覚えるだけでサッカーに対する理解度が格段に高まります。
何度も書きますが『球蹴り遊び』を100試合しても、『サッカー』には成長しません。
何もせずに子供たちに試合をやらせる前に、まずはやるべきことを数個に絞る、つまり役割を明確にして、子供たちのサッカーに対する理解度を上げてあげましょう。
では、また。
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